東京西部を流れる多摩川の、日野市と昭島市を結ぶ多摩大橋下流のヨシ原にツバメの集団ねぐらがあります。ねぐらに集まるツバメの数は7月下旬から8月上旬にピークになり、2023年は約2万羽がねぐら入りしたと推定しています。しかし、ツバメが利用するヨシ原はわずかな面積しか残されておらず、さらにクズやアレチウリに覆われつつあるため、ねぐらの存続は危機的な状況にあると考えられます。私たちはツバメ集団ねぐらを守りたいと考え、現状把握のために個体数カウントやヨシ原の植生調査を始めています。
上流から見た多摩大橋。ツバメは橋の下流数百メートルにあるヨシ原で夜を過ごす。
ツバメのカウント方法
図の破線がツバメの帰還コース(線の太さは数を表す)で、①~⑤と矢印が調査員の配置・観察方向です。5地点でカウントすれば、大半のツバメを掌握することができます。⑥は河道から出たツバメが電線にとまる場所で、橋でカウントを始める前に電線にとまっているツバメの数を数えるときもあります。
多摩大橋を越えてねぐらへ向かうツバメたちを、カウンターでカチカチ数えます。
ねぐらに集まるツバメのカウントは、ツバメ-軒下から大空へのWebサイトをご覧ください。